遺言書

 遺言者○○○○は、次のとおり遺言する。
一、 遺言者は遺言者が所有するすべての財産を姉□□□□に相続させる。 
  平成○年○月○日
  ○○県○○市○○○○△番△号

  遺言者○○○○ 印
ワンポイント解説
 この遺言者には妻(夫)がなく、子や孫も親もいません。このような場合、亡くなった人の兄弟姉妹に相続する権利があります。そしてこの遺言者には、姉が1人と兄が1人います。姉には非常に世話になっておりましたが、幼いころから兄によって虐待を受けていたのです。こうした場合、家庭裁判所に相続人廃除(虐待を理由に兄を相続人からはずしてもらう)を申したてることもできますが、遺言者の身の危険を考えますとなかなか相続人廃除の申し立てはしにくいでしょう。しかしながら、何もせずに亡くなり自分の財産が兄と姉に半分ずつ相続されるのは兄から虐待を受けてきた遺言者には納得できないわけです。そこで、このような遺言により姉にのみ相続させることにしました。
 さて、妻(夫)がなく子や孫も親もいない場合、兄弟姉妹に相続する権利があるのは先ほど述べた通りですが、兄弟姉妹の遺留分(最低限、財産を相続できる割合)は存在しないのです。ですから、姉にすべての財産を相続させ、兄には一切相続させないとしたこの遺言は有効です。
  
○ 妻(夫)がなく親もなく子がない場合に、特定の兄弟姉妹に財産を残したい
(1人の兄弟姉妹のみに相続させたい)
○ 妻(夫)がなく親もなく子がない場合に、特定の兄弟姉妹に財産を残したい
(2人の兄弟姉妹のみに相続させたい)
 遺言書

 遺言者○○○○は、次のとおり遺言する。
一、 遺言者は遺言者が所有するすべての財産の参分の弐を姉□□□□に、参分の壱を妹△△△△に相続させる。
  平成○年○月○日
  ○○県○○市○○○○△番△号

  遺言者○○○○ 印
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